#3 労働の目的

労働の目的は2つ。

だと思います。

収入獲得と自己満足。

前者は、言を待ちません。
生活する上で必要なお金を得ること。

そして、
それによって自分や家族をこの世界に存立せしめること。
 
だと思います。

後者については、
少し書いてみたいと思います。


自己満足。


これは、

自分が製作に携わった商品であったり、
自分の施したサービスであったり、

それらが、顧客の手に渡り満足を感じてもらうということ。
 
なんでしょう。

自分が満足するためには、
周りの人にも満足してもらわないといけない。

自分の発信した情報が、
受け取り手を喜ばせられないといけない。


だから。

ここには2つの要素が必要であるようです。


           「自分は、誰に、何を、どうやって発信したいのか。」

という発信する側の熱意と、


           「想定している受け取り手は、
           何を、どう送ってもらうことを望むのだろうか。」

という受信側の心理状態。
 

自分が世に打ち出したいものがあって、
理解してくれる人がいる。
 
これが、自己満足の中身なんでしょう。

自己実現という表現もあります。

この言葉を使用する方が通りは良いのかもしれないですね。


しかし。


「自分の満足するものを他の人にも味わって満足してもらいたい」

と願う思考の順路をより正確に表すのであれば、
自己満足という用語を使った方が良いと思っています。
 

それに。

自己実現という用語は、
はじめて聞いた高校生の時から、

どうも教科書的で怪しげなものに思えて仕方がなかったという、
個人的な好悪の点での理由もあります。


          「今周りではこれが流行っているな。」

という思考を先に持ってくるのではなく、

          「自分にも理由がわからないけれど、
          とにかくこの分野に接していたい」

という、
好き嫌いの感情を先に持ってきた方が良いように思います。
 
非属の才能』の山田玲司さん、『「ひらきこもり」のすすめ』の渡辺浩弐さん。

両者からは、自分が好きなものへの傾倒を自信を持って深めるべし、
という心強いメッセージが伝わってきます。

自分のしたいこと。
曖昧でも良い。
具体的でなくても。

 
ただ、「文章を書きたい」とか、「踊りたい」といった原初的な表現でも良い。

これを先に持ってきて、
そこから、
理解してくれそうな相手を想定したり、
彼らへの発信の方法を模索していけば良いと思っています。
 
ゲイバーで従業員として働く友人は、
「仲の良い人達が集まって楽しくお酒が飲めれば、家賃以外何も要らない。」
と言っていました。

「おいおい、自分の生活費はいるだろう・・・」と、別の友人が突っ込んでいましたが。

こうやって、言えるのは単純に凄い。

そう思います。


稼ぐことの大変さを知っているのに、
また、稼ぐことによって選択肢が増え、
自分の世界が開かれる快感を知っているのに、

お金の力を抑えたところに自分の喜びを見出そうとする態度。

お客さんが喜ぶことを
自分の喜びに同化させています。
 
自分が発する会話やサービスを受け取った人に喜んでもらい、
それを自分の喜びにするという思考回路。

自分が打ち出した情報を相手の体を通じて反射させ、
それを自分の全身に浴びることによって喜びを感じる。 

彼(彼女?)にとっての労働の目的が見せてもらった気がします。

自分にとっては?
自分にとっても同じでしょう。
 
レッスンにしても、
競技会でのパフォーマンスにしろ、
パーティーでのデモンストレーション、
ダンスタイムでのお相手、
自分が自分の体を通して情報を発信し、
受け取った方達が何かを感じてくれる。

そして、

感じ取ってくれたことをお客さんの様子や言葉から
自分が逆に感じ取り、
それによって喜びを感じる。
 
こういったフィードバックがやりやすい職業なんだと思います。
特に客商売は。
 

大きな組織、クラスター性の強い商品を製作している企業だと、
そもそも自分が発信した情報が
その商品のどこに収められてのかが見えにくいですよね。

当然、お客さんにも見えにくい。
 
そこでは、

自分の発信した情報と受け取り手との間にいくつもの段階があります。
だから、見えにくい。


その点、

自分という人間を商品化しているホスト的な職業は、
その矢印が明確に見える。

だから、喜びも感じやすいのだと思います。

今の自分にとっての労働の目的。

それは、収入を獲得することと、
ダンスという手段を通じて情報の発信者になり、
受信者に喜んでもらうこと。
 
この2つのようです。

 今日はこの辺でzzz

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