#40 竹内薫のシュレ猫-物語を作る男2

竹内薫さんと、
竹内さなみさんの共作に、

     『シュレディンガーの哲学する猫』(中公文庫)

があります。


     哲学関係の原稿を執筆する作家のもとに、
     人語を話す猫が訪れる。
 
     その猫は、
     歴代の哲学者にくるくると姿を変え、
     彼らの言葉を語りだす。

     サン・テグジュぺリソクラテスなど、
     12人の哲人が登場し、
     その作家に哲学を語る上でのヒントを授けていく。
 

そんな話です。


ぼくは、この手の本が好きです。
 
だからこの本を見かけた時に
思わず手にとってしまいました。

表紙の猫の絵も
不思議な感じで気に入ったのです。 

 
哲学では、
確かに難しい言葉も使われているけど、
彼らがやろうとしたこと、
考えてきたことはそんなに複雑なことではない。


そう思っています。


     「なぜ自分はこんなことを考えているのか?」
     「なぜ自分はこんな気持ちになるのか?」
     「なぜ自分はこんな苦しみを感じるのか?」
     「自分の行動には何の意味があるのか?」
     「何のために自分はここにいるのか?」
     「自分って何やねん?」
 

といった、

きっと誰もが思い当たるであろう問いから
思考を出発させています。


その点で、

彼らは、別に自分達(少なくとも自分)とは、
そんなに遠い存在ではないと思っています。


思考のいたり方が
広くて深いという点で、
自分とは確実に違うだけ。
 

だからこそ、

自分が考えていること、
自分が思い当たっていることに関して、
新鮮な表現が提示されているのを見て、
とても嬉しい気分になります。
 

何か良く分からない
今のもやもやした感覚は、
こういう表現で表せられるんだな~とか。
 
今、自分が直面している現象は、
こういうことなんだな~とか。
 
自分が無前提に従っていた思考の型は、
実はこれだったんだな~とか。

 
いろいろな発見があります。
 
 
ところで、物語。

 
この本から、
良いことを思いつきました。
 

この本は、
作家のもとに哲学の偉人と通じる猫が訪れて、
「人間とは何か?」的な問いについて、
思考を深めていくという内容です。


これを自分に引きつけて考えてみます。

今、自分は

社交ダンスの選手兼インストラクター。
 
それを利用して、例えば。
 
 
     社交ダンス教師のもとに、
     社交ダンスの世界に生きる
     様々な人達と通じる動物(猫か犬?)が現れて、
     「社交ダンスの教師として生きるとは何か?」
     みたいなことを問う旅。
 

こういう内容の、
物語を作ろうと思います。
 

     2人で踊るとは?
     これで生活をするということは?
     お客さんに営業するとは?
     踊りを教えるとは?

そんなことを考えていく内容。

 
そして、

登場願うのは、現役の世界チャンピオン組とか。
 
チャンピオンにこそ登りつめていないけど、
その地域でAクラスを維持し、
トップクラスの選手としての現役時代を持ち、
仕事も夢もともに追いかける夫婦とか。
 
夫婦だけど競技会での成績が思わしくなく、
練習中に感じる不満が蓄積し、
それが原因でセパレートする2人とか。
 
組み始めた頃はやる気に燃えていたけど、
何か良く分からないけどお互いの顔を見るのも嫌になり、
それが原因でセパレートする2人とか。
 
夫婦でもなく、恋人でもないけど、
競技会の成績はそこそこで、
お互いに別々の人生のパートナーがいる2人とか。
 
1人であることに寂しさを感じながらも、
競技会に向けて共に歩む
固定したパートナーを持たず、
仕事上の同僚としての関係を維持しながら
ダンス界での栄光を目指す男とか。
 
1年契約でパートナーシップを組み、
期限が迫ると違うパートナーを探し始め、
次のパートナーシップを結びに行く人とか。
 
社交ダンスの選手を職業にする以上、
自分の好きな人(恋人になりそうな人)とじゃないと、
組みたくないとこだわり、
なかなかパートナーが決まらない男とか。
 

いろんなパターンの人に登場してもらって、

     「踊るとは何か?」
     「特に職業として取り組んだ時に、
     何が見えるのか?」

といったことについての
思考を深めていければと思います。 


半分フィクションだから、
設定も気楽に。
 
モデルになってもらう人も
当然、仮名にして。
 
 
あ、2人で踊るから、
ガイド役の動物は2匹が良いかな♪
 
2匹が次から次へと、
社交ダンスに関わる人(選手・インストラクターに限定?)になりかわり、
彼らの意識に入り込み、
時には2人を中空から眺めるような。
 
時空を越えて、
そんな空間を作り出す能力を持った2匹。

 
ミニチュアダックスフントのように、
つるっとした感じよりも、
プードルのような毛むくじゃらの方が
不思議感が出て良いかも。

 
そんな構想を練ってみます。


おいしい料理が出来たから

ぜひぜひ、みんな食べてみて~

という感じで
話を展開できればと思っています。

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