#14 気付きの準備

春の運動会シーズンらしいですね。
昨日が運動会だった小学校も多かったようですが、
あいにくの天気で中止になったところが多かったとか。
 
うってかわって、今日は風も穏やかで気持ちの良い晴れ方。
小学校のときのころを少し思い出しました。

小学生の時、全ての教科の中で
国語が一番好きでした。

なぜ好きなのかは分かりませんでした。
でも好きでした。 
 
ただ、当時は、
国語を好きなことに何の高揚感も感じなかった。
むしろ、恥ずかしいと思っていた。

そんな記憶です。 


周囲には、国語を好きな奴は暗い奴、変わった奴、
という雰囲気があって、
自分の周りにはそんなにいじめがなかった時とはいえ
(いじめは身近にあったかもしれないけど、
自分が知らなかった、気付かなかっただけかもしれない)、
国語なんかを好きだと言えば、
次の日から変人扱いされ、のけ者にされ、
いじめに発展していくのではないかという小さな不安もありました。

男女問わず、理科を好きな人が多かったような気がします。


遠足のバスの中で、ガイドのお姉さん(おばさん?)が、
クラスのみんなに好きな教科を聞いた時、
理科でほとんどのクラスメイトが手を挙げた後、
国語で手を挙げる人が、誰もいなかったのを覚えています。

気弱な自分は、国語が好きだと自覚していたにもかかわらず、
恥ずかしさを覚え、結局挙手しませんでした。
好きだった女の子が理科に手を挙げていたのも、
国語とコールされた時に沈黙を選択した一因。
 
その瞬間、バスの席の中に埋もれるように小さくなっていたことを、
今でもはっきりと記憶しています。


しかし、今なら自信を持って、
手を挙げることが出来る(と思います)。

小学生の時に、国語を好きで良かったと思うし、
今も誰かの残した文章を読んで、
自分の内面を書くことを好きでいられることを、
この上なく嬉しく思っています。

今再び、バスの中でガイドさんに好きな教科と聞かれたら、
自分は自信を持って手を挙げることが出来ると思います。

国語に挙手する人が皆無であろうが、
好きな人が国語嫌いであろうが。 
ま、そんな機会はもうないですが。


おかげで、今でも読書は呼吸をするように
当たり前の日常の一部と化しているし、
文章を通して創作する意欲ももりもり。

これが自分にとっての創作の原体験。
反動的な原体験。
 
小さい時に好きだと言えなかったことが、
後に反動となって蘇ってきたという話ですね。
 
今後も思考を重ねて、創作を続けていきたいと思っています。


ただ、自分の思考は、
自分が思っている以上に浅いもの。

その浅さを突き破り、
より深みのある思考への旅に出発するためには、
現時点では2つの方法を提示できると思います。


1つ目は、自分自身の発する「なぜ?」という問い。


見慣れた現象であっても、「なぜだ?」と問う。
日常に埋没した風景に問いかける。
日常の雑事によって後景に追いやられたものを、
意識的に前景化する。
 
街路沿いの木々のたたずまい、
風に揺れる髪、
点滅の後に赤色へと変わる青信号、
こいだら進むペダル、
整然と並べられた教室内の椅子、
雨が降っているのに歩道上で何かをついばむ鳩の群れ、
車の通りが少ない道で車が来ていないのに
周囲をうかがって信号を守り立ち止まる人、
魚屋の店番をしながら常にケータイをいじっている
眼鏡をかけた浪人生風のお兄ちゃん・・・

何でそんな形してんの?
何でそんな並び方してんの?
何でそんな行動してんの?

そうやって問い、日常の風景を新鮮に見る。
それ自体が、更なる思考への入り口となる。
自分に内蔵された、
好奇心の種をもう少し揺り動かして発芽させる試み。
 

2つ目は、先人の思考過程を追体験するということ。


そして、先人が立てた問いに触れるとか、
先人が確立した知見に触れ、
それに「なぜ?」をぶつけてみる。

先人が取り組み、未だに到達を見ていない課題や、
到達点に達したと言われたことでも自分は納得しないテーマなど、
ひとまず先人の思考に触れてみるということ。
 
この2つの方法で、道は開けていく。

今日からまた次の1週間の始まりです。
当たり前になった風景に問いかけて、
新しい考えが発見できるといいですね。

 今日はこの辺でzzz

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