#15 三題噺の試み

初夏の札幌は気持ち良いですね。
青々とした新緑が目にやさしい。
この葉っぱが落ちる頃には、
また次の季節が始まるんでしょう。

落ちるといえば落語。
今日は落語からヒントをもらって
書きたいと思います。


*************************************

3つの言葉を話のタイトルにする。
 
そして、それら3つに共通するポイントや、
1つだけに特殊な点を挙げて
1つのストーリーを紡げたら・・・と思います。

落語の中に、3題噺という趣向があります。

客席から、お題を3つ募り、
それらをつないで
1つの落ちのあるお話に仕上げるという試み。

もちろん即興で。

3つの関係ないお題を、
1つの帯で結ぶ。

そんな壮大な試みが
落語の世界では日常的に行われているらしいです。

すごい。

今思い出したけど、
外国の文献には、
「〇(と)△(と)□」という
単語の並列で構成されたタイトルの本が多い気がします。

例えば、

銃・病原菌・鉄』(ジャレド・ダイアモンド)とか、

「Nation Market Society 」
(著者は忘れました・・・在学中に買って読んだ気がする。少し。)とか。

味気無いタイトルと言えば、確かにそうだけど、
各々のつながりをこの本では示しますよ、
ということを期待させてくれます。

スケールが大きいというか、射程が遠いと言うか。

特に、『銃・病原菌・鉄』の、
「銃」と「病原菌」という組み合わせは、
「ん?」と、
人を立ち止まらせる力を持っている組み合わせだと思います。

 
今回は、
各お題を有機的につなぐことはあんまり期待しないで、
この日曜日にあった出来事を紀行文のように、
順に記録したいと思います。

お題は、「総会」、「WISH」、「あじとで食事」。
 
なかなかのばらつき具合かな。

 
北海道プロダンスインストラクター協会の定時総会に行き、
「WISH」という名前のダンスイベントに参加し、
あじと」という創作料理屋さんで食事をしたという話です。

前日に飲みすぎて、
睡眠不足、二日酔いの重い体をのそのそと起こして、
会場に向かう。

眠い目を、しょっちゅう半眼開きにしながら、
到着。
 

 総会。

 
何て色気の無い響きなんや・・・

この言葉を聞いただけで、
眠い、だるい、めんどくさい、
といったネガティブな言葉が浮かんでくる。

前日2時間くらいしか寝ていなかったので、
2時間の総会は、
睡魔との戦いだと覚悟し、会場入り。

階段状になった席のうち、
後ろから3番目の端に座った。

仲良くしてくれている何人かの先生から声をかけてもらい、
開始までとりとめのない話をする。

入った瞬間に飛び込んできた会場の広さ、
高さを改めて目で確認しながら。

それにしても、
総会というものは、何で退屈なんだろうか。

それは、きっと自分と関係ないと思っているからだろうな。

自分と遠い世界のことが話されている場に、
予定時間まで拘束されていると
思ってしまうから退屈だと考えてしまうんだと思う。
 
本当は遠い世界のことじゃなくて、
自分に直結する話として聞くべきなのに。
実際、直結しているのに。

こういう例は他にもありそうだ。
 
それなら、無理やりにでも興味を持つように
自分を煽って仕向けていってみるか。
 
よし、よく資料を見てみよう。
 
では、まず、この協会の収入源は何なんやろう?

・・・なるほど、3分の1くらいが会費収入なんやな。ふむふむ。

同じく3分の1が分担金というものらしいな。
これよく分からんなー。
 
いや、これは、
2つの下部組織が出した収益を吸い上げたものみたいやな。
 
この2つの下部組織の収入源は、
イベント(競技会とか)の開催やさらに会費収入なんやな。
 
だから、全部の組織に所属している会員は
全部の組織に会費を払わないといけないんやな・・・
 
それだけを見たら無駄な気もするけど・・・
 
2つの下部組織には出来なくて、
このインストラクター協会にしか出来ない
重大な役割が無い限り、この組織の存在する意味はないから、
そこを日常的に検討していったほうが良いよな・・・

そして、残りの3分の1が、
教材を売ったり、講習会をしたりといった諸々の収入。

ん?てゆうか、事務局員の給料ってこんなに高いのか?!
手厚いな~

等々。

結構、いろいろ気付くものだ。
 
しかも、
自分の払った会費(結構高い!)の使われ方を見ているわけだから、
「ん?」
と思うなら、発言して質すべきなんだろうな。
 
これに似た状況があったような・・・
 
そう、税金。
 
国が協会で、税金が会費。 

同じ構造。
 
だから、自分の所属する組織での会費の使われ方に対する態度は、
自分の所属する国での
税金の使われ方に対する態度と同じ。
 
自分が納めた会費を
自分が納得いくように使ってくれないと許さん!
と息巻く態度と、

自分が納めた税金を
自分の生活に役に立つように使ってくれないと許さん!
という態度は同型的。
 
ん~、意外に深いことに気付いた。
 
そうでもないか。


天井も高く、奥行きもある。

「会合だけするにはもったいないなー。」
 
と、近くに位置取った年輩の先生が
挨拶を交わしたときに言っていた。
 
天井から壇上の演者を狙う漆黒のスポットライトが、
暗く落とされた照明によって、
中空にぼんやりと浮かんでいる。

見つめていると遠近感が無くなってくる。
天井にすぐ手が届きそうな気にもなるし、
はるか遠くに存在するようにも感じる。
 
もったりとした口調の司会者から
進行を引き継いだ議長は、
恰幅の良い体格に似合わず、
抑えの聞いた穏やかな話し振りで、
とげ立ち始めそうな参加者の心を優しくなでてくれるようだ。
 
そもそも、総会って何するもんなん?
 
そんなことを考えてみる。
 
前の方に座った夫婦の会員は、
さっきから体を寄せ合って常に何かを話している。
 
そんなことに意識の一部を振り向けながら考えてみる。
 
あっ、今誰かのケータイが鳴っている。

 
総会の中身。
 
それは、えっと、

事業と決算の報告。

それだけやな。

骨組みはそれだけで、
それに会長挨拶やら、何やらの言葉やらがついているだけ。
そして、報告に対する質疑応答が行われるだけ。
 
基本的には、事業と決算の報告。

法人格は公益法人だけど、
基本的には営利事業体だから、

事業報告は、

去年どんな収益事業をしたか、
今年どんな収益事業をするか、

それを報告する。

決算報告は、

収益が出たか出なかったかの報告。
 
あとは、

事業の進め方や、
新事業の提案、
資産管理の方法などの各論的な質疑がある。

全然関係ないけど、
「名誉会長」とか、「最高顧問」とか、
ごてごてした冠がついた役職がある。

会員と対面する形で壇上に席を取る理事のお歴々。

いろんな役職を作って、どんどん序列を設けていくんだなー。

なんか、こんなことを考えていると、眠くならなかった。

「総会」の部分が、長くなりすぎてしまったので、
ここからはあっさりと。
 
というか次の2つについては、
また違う時にじっくり書きたいと思います。


まず、「WISH」。
 
友達がHIPHOPの先生をしていて、
所属スタジオK'BEAT(中央区南9条西3丁目)の発表会の名前がWISH。
 
KRAPS-HALLという、
スタンディングなら70~80人くらい入りそうな
ライブハウスのような所で。
 
SUGARという、
コロコロとしたかわいい男の子2人の
ボーカルユニットも出演し、
江原さんにそっくりなMCもいて、
新鮮に楽しめた。
 
友達の踊る姿を初めて見た。
かっこ良かった。
ぜひまた行きたい。

あじと」は、
中島公園の近くにある、
おしゃれな創作料理屋さん(中央区南11条西7丁目)。
 
以前、大学の後輩がバイトをしていた時に、
一度訪ねたことがある。
 
昔の下宿を改装したような店内。

食の喜びを共有できる人と
酒席を囲めたことが、
料理のおいしさをいっそう引き立ててくれた。

その後は、満腹のお腹に別腹を作り、
飲んだ後の定番を満たしていく。
 
五丈原」で、
豚塩ラーメンとチャーシューおにぎりを食べる。
 
さすがにもうお腹いっぱい。
 

とても中身の濃い休日でした。

というか、全然3題噺にできなかった・・・
3題噺の試みは頻繁にやろうと思います。

 今日はこの辺でzzz
 

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