#26 鹿島茂の舞踏会-空想の産物

札幌は、風が強くて、
自転車の進みが重そうです。
 
昨日は、練習で小樽へ。 
 
JRの電車の中で

舞踏会

について考えてみました。


************************************ 


小樽発札幌行き、
午後11時発の最終電車。
 
最近、
ダンスの練習で小樽に行く機会が増えました。

金曜日の最終ということもあり、
乗客は顔を赤くした酔客や、
勤めの疲れをにじませた
スーツ姿の中年男性が目立ちます。

疲れた顔をした斜め向かいの女の子。
 
ひざに置いた山吹色のバッグの上に、
静かに手を組み、
正面に顔を向けたまま、
眠りに入りました。

ちらちらと、
そして後に堂々とその姿を観察していましたが、
だんだんとお地蔵さんに見えてくるようになりました。

このまま時が100年過ぎ、コケが宿り、
植物が根を下ろしたとしたら、
とても絵になりそうだな、などと、
どうしようもないことを考えてみます。

 
その女の子の隣に座ったおばちゃん(おばあちゃん?)は、
黄色い表紙に

『世界の爆笑ニュース』

と題された文庫本を読んでいます。
 
さらにその隣には、
心配になるぐらい顔を真っ赤にした酔っ払いの男性2人。

テンションが高かった時期を過ぎたのか、
2人とも無言で、うつむいている。

全然動かない。

たぶん寝てる。

グゥグゥzzz   

 
最近気付いたけど、
なぜJRの対面式のBOX席は
あんなに狭い作りになっているのでしょうか
(JR北海道に特有なの?)。

2人で向かい合わせに座ると、
確実にひざがぶつかるはず。

でも体の小さなおばさん同士なら大丈夫みたい。
今もそんな光景が同じ車両にある。


以前は、
酔客や疲れた勤め人が
足を向かい席に投げ出してくつろいでいました。
 
そういう使い方に特化した方が良いのかもしれないですね。

車内の広告は、
JRが最近導入したプリペイドカードの宣伝や、
JRの販売する旅行プランのものが多い。
 
ある画家の展覧会のお知らせもあります。

「この絵は、純粋ですか?」

というコピー。
 
深そうで深くなさそうな、
意味がありそうでなさそうな、
よく分からない。

あ、今、お地蔵さんが笑っている。
きっと良い夢なんでしょう。

 
そうそう、舞踏会。
 

この前、鹿島茂さんの

プロジェクト鹿鳴館!』(角川oneテーマ21)

を読みました。
  
おもしろかったです。

一言で言うと、

「社交ダンスは、男と女が無前提に体をくっつけ合える手段だから、
男女の出会いのツールとしては最高だ!」

といったところでしょうか。


それに触発されて1つの企画を。
 

 「マッチングビジネスとしての舞踏会(ダンスパーティー)」。


60代以上と言わず、
鹿島茂さんの言うように40代とも言わず、
20~30代の独身男女(もちろんカップルでもOK)。

この世代にとっての、
社交の場を提供するという企画です。
 

世の中には出会いの無い働く男女が少なからずいます。

いや、かなりいると思います。

働き始めると、人と会うチャンネルがとても限定的になりますよね。

業種にもよるだろうけど、
仕事に関係した人間関係がほとんどになる場合が多いはず。

そして、仕事上の出会いに満足できる人よりも
満足できない人の方が多いはず。

だからこそ、

カップリングサイトへ登録したり、
カップリングパーティーに行ってみたり、
合コンに参加したりと、
「出会い」を求めた様々な取り組みがされている。

そう思います。

そして、その取り組みの分だけ、
ビジネスもある。
 

そこで、
ただ、"引き合わせる"という従来のカップリングビジネスとは違い、
ダンスという口実によって、

"ダンスを踊るという目的からの副産物としての出会い"

という、
ワンクッション置いた趣旨で集会を開く。

その方が人も集まりやすいのかなと思います。

誰かと出会いたい人も、
ダンスを覚えたい人も、
どっちも集まれるわけだから。

 
鹿島茂さんの言うように、
ダンスだから男女が体をくっつけ合うのは当然だし、
恥ずかしがりながらもその状態によって、
相手のことが良く分かる。
 

合コンでそんな密着する状況を作ろうと思ったら、
なんたらゲームとかをしない限り、
ありえないし不自然でしょう。
 

その点、舞踏会だったら、
堂々と手をつなぐことも出来るし、
体と体をくっつけることも当たり前になってきますよね。

 
こういう企画の段階では、
自分にとっておもしろいかどうか、
社会に需要があるかどうかが大切なことだと思います。
 

「晩婚化、少子化への有効な対策となる!」

とでも銘打って、
社会活動の一環として、NPO主導でやっても良さそうですね。
 
なんか、おもしろそうです。


 CDCという、社会人サークルもあるらしいです。


なんか、もう勝手に妄想している。
この辺にしときましょう。

 
今、この瞬間は、
自分にとっての社交ダンスを、
競技という自己表現の手段ではなく、
色気のある大人の男女の社交のための道具としてとらえています。


ついでに、

社交ダンス教師という仕事の良点を

3つ挙げてみます。
 
今日思いついたもの。

①ダンスというだけの理由で、
 無前提に男と女が触れ合える。

②人前で輝くことが出来る、
 スポットライトを浴びることが出来る。

③各教室が零細なため、
  経営手法、ダンス技術を修練できる機会が身近にある。
 (自分というブランドを経営するために、
  方針を自分の一存で決められることが多い。)

 こんなところでしょうか。

 今日はこの辺でzzz

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