#57 思考の基本型1-人生・時々・ダンス3

2,3日前から、ケータイの電波状態が悪いです。

外に出ると、通じるけど、
職場ではほとんどの時が圏外。
 
前はこんなことなかったのに。
職場でも自分のケータイだけが圏外に。
3年以上使っているauのケータイ。


こんな時、人はどういう方向に思考を進めていくんでしょうか。

例えば自分は。
ひとまず、3通り。


      ⅰ.何かの暗示?自分だけが仲間外れ?
  
      ⅱ.長いこと使っている機種だから、
        電波の受信もできなくなってきた?
  
      ⅲ.ビルに入ったテナントの中に、
        auの機種だけを限定して電波妨害する組織がいる?
  

可能性はいろいろ考えられそうです。

さておき。

最近気付くようになりました。


日頃、自分が使っている思考の型の1つに気付きました。

自分がどんな仕方で物事を考えているのか。
そのうちの1つに。

  
それは。

           「具体と抽象の間の往来」


というもの。

  
自分は何かを考える時に
2通りの考え方をしているようです。


           ①具体例から抽象的な概念(法則)へ
          
           ②抽象的な概念から具体的な例へ


この2通りのようです。
  
  
まず、①から。

これは、言い換えると、


            個別の事例から思考を出発して、
            他のものにもあてはまる法則を見つけていく思考方法。
            帰納的。積分的。ズームアウト的。


こんな感じです。

具体例は、  

 ***********************************

  教室に来るお客さんに、
  セルフサービスでジャスミンティーを提供している。
 
  お茶の入ったデキャンタの側に、
  グラスを20個くらい置いている。
  
  手前側、奥側の2列に、
  だいたい4個か5個のグラスを重ねて小さな山の形にして。
  
  そのグラスの中で、
  どのグラスに手を伸ばすかが、
  お客さんによって違う。
  
  それは当然。

  でも、最近、どうもそのグラスの取り方に
  法則性があるように思えてきた。


  例えば、手前から取る場合、
  右側にあるものから取っていく人が多いように見える。
 
  もしかしたら、
  人は手前にあるグラスを右側から取るという法則で動いているんじゃないか?。


こういう思考の展開になる。

"個々のお客さん"の行動から、
"人間全般"の行動にまで思考を延長していく。

  
「みんなこうやって、グラスを取るんだなー。ふむふむ。」

という所感と、


「人間はみんなこういったグラスの取り方をするに違いない。」

という仮説をつなぐもの。


それが論理。

そして、そのつなぐものを言葉とか数式とかで示すこと。

それが論証。
 
点と点をつないで、
一本の長い線にしたり、
一枚の大きな絵にしたり、
一個の大きな箱にしたりする営みが
論証というものなのでしょう。

  
教室の混み具合とか、
気温とか、その時の精神状態(急いでいるとか)といった、
多くの変数はあるだろうけど、
ひとまずそれらは置いといて、
こういう仮説を考えてみる。


  「この人は手前の右から取った。」
  「あの人も手前の右から取った。」
  「そしたら、これから来るあの人も・・・」


こんな感じで、
まだグラスに手を伸ばしていない人の行動を予想する。
  
お客さん全員に通じる行動の法則を見出してみる。

  
そして、

そこからさらに思考を進めて、

例えば、


          人間が手前にあるグラスを右から取る理由は、
          身体を傷つける可能性のあるもの
          (割れると鋭利な凶器になる)を、
    
          心臓から少しでも遠ざけようとする
          "本能"の現れである。


とかなんとかいった地点まで、
思考を展開してみる。
 
 
現実にある、
 
 
          A.「ある人が、グラスを手前の右側から取った。」


という現象から、

    
          B.「人間はみんな、グラスを手前の右から取る。」

 
というレベルにまで引き上げて、
一般化して、
 
その理由に、


         C.「人間が元来、備え持っている本能が作用している。」

 
という結論付けに至るという流れ。
 

そして、この"本能"に、
特別に"心臓防衛機能"とかいった名前を付けてあげる。
 

そうすると、


          「具体例から出発して(A)、抽象化して(B)、新しい概念にした(C)」


という体裁になる。
なったはず・・・

 ***********************************
 
こんな感じでしょうか。 


数学的帰納法という言葉を思い出しました。

高校の時の数学の時間に習ったような。

全然、意味が分からなかったけど、
テストのためにこういった文章の型を覚えていた気がします。

 
たぶん、こういう思考はビジネスにも役に立つんでしょう。

 
          「人間は手前の右側からグラスを取る傾向がある。」

という法則があるとしたら、
手前の右側にあるグラスを取りやすい位置にしたり、
そこに位置するグラスを見栄え良く配置したりとかといった、
具体的な対応が考えられるようになりそうです。


具体的な現象から発想した法則が、
また具体的なレベルに還ってきて、
実際の行動に結び付いていく。
 

こうやって、
思考が現実の行動に結実していく。
 
こうやって、思考は"役に立って"いくはず。


ぼく自身は、
こういう思考方法をしている時の方が多い気がします。
 

目の前にある「生の」現象から、
何かの法則を見出して、
抽象的なレベルにまで持っていけたら、

その思考は成功していると言えそうだけど、
果たしていつもそうなっているかどうか・・・

 
意外に長くなったので、
②については明日書きます。
 
 今回はこの辺でzzz

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