#56 人生の役に立つダンス界の思考-人生・時々・ダンス2

最近、忙しいです。

夏のパーティーの準備

(自分達が踊るデモンストレーションの練習や、
お客さんを招く側としての用意)

や、選手会のフェスティバルのフォーメーションの練習など。


定時の勤務時間外に、
練習のためにパートナーに自分の教室に来てもらったり、
自分が相手の教室に行ったり。

フォーメーションの合同練習になっている
会場のスタジオに行ったり。 
 

家に帰って落ち着いてテレビを見ながら晩酌する
(今は"1人宅飲み"と言うらしいですね)

という時間は、
とてもとても考えられません。
 

でも、この忙しさに、
ある種の気持ちよさも感じています。

誰かに必要とされている。
何か大きなストーリーの一部になっている。
そんな中で汗を流して活動している。
 
たぶんこれをカタルシスと呼ぶんでしょう。
自浄作用。
 

理事の先生や、
パーティーを主催する代表の先生は
もっと忙しいはず。

 
同業者の集団が、
パーティーといった大きなイベントを企画している。
 
そこでは、

それぞれが担当する企画を、
自分が責任を持って準備する
(デモンストレーションなど)。

それぞれの出し物の進行具合を報告し合い、
今後の行動の方向性を吟味するために、
実行委員会を定期的に開く。

利益の配分の方法も前もって決めておく。
幹部の先生方はそんなことをやるようです。

 
ダンスをする時、
レッスンをする時、
いつも使っている思考の方法を、
他の分野にも役立てられないか。

 
そんなことをよく考えます。


人生の中のダンス。
 
ダンスの外に、
もう一回り大きな世界が広がっている。
 
今、自分の生きている世界で得た考え方を、
この世界を包む一回り大きな「人生」という
外殻を理解する上で役立てたいと思っています。


こうやって、

ある分野で常識となっている思考回路を
別の分野に援用する試みは、

何が起こるか分からない
冒険のような試みだと思います。

 
畑違いの考え方が根付くわけもなく、
予想通り、
何の役にも立たずに終わる場合もあるでしょう。
 
逆に、

明らかなミスマッチと思っていたのに、
意外や意外、
新種の思考が生まれることもあるでしょう。


例えば。


社交ダンスの世界では、

          "音楽"

という絶対的な前提があります。

音楽があって踊りがある。
音楽というよりも"音"。
 
いくら動きが良くても音楽に外れていたら、
評価されない。
 
競技会の審査員も、
音楽に外れていたら
評価してはいけないことになっているらしいです。


          "音楽"という証明不要な前提があって、
           そこから発想が始まる、


という図式。


これを、例えば、
人生について応用してみます。


人間が生きていく上で、
社交ダンスにおける"音楽"に当たるものは何でしょうか?
 
証明不要な前提。公理。公準。


ひとまず思い浮かぶのは、


              "死"

です。
  

"死"というものは、
人間に等しく訪れるもの。
 
歴史を見ても死なない人は
いないみたいですし。
 
 
だから、

社交ダンスの世界で
"音楽"から発想をスタートさせるように、

生きていく上でも、
"死"から思考を始めてみる。
 
自分が死ぬことを前提に、
いろいろなプランを立ててみる。


そんなことが可能です。


社交ダンスでは、
デモンストレーションを作る時も、
フォーメーションを作る時も、
まずは、"音楽"があります。


「こんな感じで踊りたい。」
「これをテーマに踊りたい。」

そういう思いから発して、
その思いにしっくりくる"音楽"を決める。
 
この"音楽"決めの時に、

「この曲は見る人に自分の思いを伝えられそうか。」

とか、

「この曲を聞くことで、見る人にこういうイメージを想起してもらいたい。」

とかの意図を確認する。

 
振り付けを決めていくのはそれからです。
 

「切りの良い音まで、何小節あるから、
それまでにこれこれのステップをする」

とか、

「この8小節の間に、フロアのここからここまで移動したいから、
それにふさわしいステップは何か。」

とか。


それと同じように、

「こんな生き方をしたい。」
「これをコンセプトに生きていきたい。」

という思いを、

"死"を前提に具体的なプランに結晶させていく。
 
その"死"がいつ訪れるかは分からないけど、
だいたいの予想をして
そこから時間を逆算していく。

 
"死"という制約、限界があることを前提に
自分の予定を立てていく。


そして、

その予定通りには決して進んでいかないから、
その都度、
予定にない対応をしたり、
予定そのものを修正したりする。

そうやって人生は進んでいくんでしょう。


こういう思考の型を、
社交ダンスの世界から得た気がします。


社交ダンスの世界と人生という世界の間を、
行ったり来たりしながら、
生きていく上で役に立つ考え方を発見していきたいと思います。
 
そう思っています。


"死"以外にも、
人生で"音楽"にあたるものがあるかもしれない。
 
それを見つけたいと思います。

具体的に、
もうちょっと進めたいですが、

今回はこの辺でzzz

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