#95 スタンダード・ラテンというセクション2―社交ダンス界に流通する価値観3

 

本日の札幌は、
ちょっと荒れ模様の天気。

窓から見える背の高い木が、

強風にあおられて右へ左へ首を振っている。

 

今にも雨が降ってきそう。

 

************************************


前回は、

社交ダンスの世界にある2つのセクション分けについて考えてみた。


     スタンダードとラテンの2部門に分類する


ということは、

どういうことなのか。

 

そんなことについて。


そして、

それらは「なぞるべき定型」となって、

社交ダンスに取り組む人達の振舞い方を規定する役割を持っていそうだ、という考えに至った。


「定型をなぞる」というのは、

「ラテンマンならラテンマンらしく。」

「モダンマンならモダンマンらしく。」


そういった定型に自らの振る舞いをあてはめること。


「その人らしさ」という、いわゆる「個性」というのは、

定型をなぞった上で見出されるもの。


社交ダンスの世界には、

そういう価値観が流通しているような気がする。

  

今回は少し角度を変えて。


逆に考えてみる。


        もしもセクション分けが無かったら。

 

例えば、

社交ダンスに、スタンダードというセクションしかなかったら。

 

さらに言うと、ワルツという種目しかなかったら。

 

         社交ダンス = ワルツ。

 

それしか踊るものが無かったら。

 

そんな状況を考えてみることで、

日常に埋没してしまった"セクション分け"の役割、機能を

浮かび上がらせることが出来るかもしれない。


似たようなところでは。


ヨガのポーズが1つしかなかったら。

ヒップホップの振りが1つしかなかったら。

畑で採れる農作物が1種類しかなかったら。

世の中にあるビジネスが1種類しかなかったら。 


 (多様性の話になっていきそうだ・・・)


セクション分けのない世界を考えてみた時、

まず思うのは「なんか嫌だなー。」という感想。


なんか嫌。


飽きるというか。


そう。

 

ワンパターンだったら飽きるし、

リスクヘッジの面でもうまくなさそう。



いろいろなオプションを選択できるからこそ、

"あれもこれも"と提供される商品に触れられるからこそ、

カスタマーは満足する。

 

選択肢が多すぎても迷うし、少なすぎても飽きる。

ちょうど良い選べ具合というのがあるんだろう。 



社交ダンスが日本に"輸入"された当初。

明治初期の「鹿鳴館」時代。 

ここで踊られていたのはワルツだけだったらしい

(出典は定かじゃないので、違う可能性もあります・・・)。


ひとまず、

1種目だけではなかったかもしれないけど、

踊られる種目の数は少なかったらしい。


そんな時代。


ダンス教授所

(当時は、ダンススタジオとかダンススクールじゃなくて、

教授所と呼んでいたらしい。なんか自動車学校みたいだ。)


の教師が何を考えるかというと、

1つの商品では、やっていけない。多角経営せねば。」

的なこと(たぶん)。


そこで、

本場イギリスで正式に「社交ダンスの種目」として追加されたものを、

新たな商品として陳列する。

 

こんな感じで、

手持ちの商品のバリエーションを増やして、

社交ダンス教師という職業を成り立たせる。


営業努力としての"セクション分け"みたいな感じでしょうか。


こんな来し方を想像する。

実際もこんなんじゃないかな。


 

"常識"は、知らず知らずのうちに自分を動かしている。

自分が人を見る目を規定しているし、

人に見られる上でも使われている。

 

時には喜びにも導いてくれるし、

悲しみや苦しみにも導いてくれる。


自分を知らず知らずに動かす"常識"を見つめたいのなら、

"常識"をいったん、相対化することが必要。

 

絶対的なものじゃなくて、

数ある考え方のうちの1つだととらえること。

 

"常識"に対して、いったん、

「絶対的なものじゃない」と見直してみる。

 

話はそこから始まるんでしょう。


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