≪久しぶりにお香を。暗い中で見つめる炎は不思議です。≫
TV番組から。
『爆笑人生問題』という番組がありました。
クイズ番組でした。
通常のクイズ番組と違って、「正解」のないクイズを扱うクイズ番組。
例えば。
「女の子にとって、一番大切なものは？」
「人類最強の男とは？」
「恋と愛の境界線は？」
などなど。
そんなの人それぞれ。
そういうことをクイズにしていました。
回答者の出した答えに、観覧者が正解Or不正解の裁定を下す。
100人の観衆のうち、80人が「正解」だと見なしたら、それが正解になる。
そんな、ユニークな仕組みでした。
「正解のない問題を出題するクイズ番組」というだけでもおもしろいのに、
「正解のない問題」として取り上げられそうな「哲学的な問い」を、
エンターテインメントの形で、視聴者に考えさせるという試み。
それに、衝撃を受けました。
「あなたにとって、人生で一番大切なものは？」
「あなたが、この世界に対して言いたいことは？」
という、根源的な問いを、明るく考えようとする態度。
そういうものに気付かされた気がします。
この番組がそれを目指しているかどうかには関係なく。
「人生とは何ぞや？」
という問いを提示された時、その答えを探す姿として、
神妙な顔をして、「う～ん･･･」と悩む姿しか想像できないのであれば、
それは、発想の貧困だと言うしかないんでしょう。
これまでの自分の態度が、そういうのものだったということに気付いた気がします。
世間話をするように。
今日食べたおいしい料理の話をするように。
今さっき出合ったおもしろい出来事を聞いてもらうように。
誰かと根源的な話題を共有したいのであれば、
そんなライトな態度の方が、共有の裾野が広がると思いました。
その中で、もっとディープな言葉を使って語り合いたい人が現れれば、
そういう語り合い方をすれば良い。
そんな理解です。
自分は、どっちもしたいと思います。
ライトに明るく哲学したいし、
ディープにうんうん言いながら哲学もしたい。
「あんなー。おれ、今めちゃめちゃ深いこと考えてんねん。」
と前置きしながら、深いのか深くないのか、よく分からない意見を言う人。
そんな人になりたいと思います。
その人の内面で、どれだけの掘り下げがなされているかは分かりません。
根源的な問いに対して、言葉の軽さとはかけ離れて、ものすごく厚みのある思考を蓄積しているかもしれません。
逆に、言葉の軽さ通り、ただの受け売りで、自分の言葉になっていないまま、根源的な問いを語っているのかもしれません。
それは、表面的には分かりません。
ただ、付き合ううちに、どれほどの思考がその人の内面に蓄積されているのかは、分かってきます。必ず。
大切なのは、根源的な問いについて多くの人と語り合おうとする時は、
ライトに明るくおもしろく。
そんな対応の引出しも持っていたいと思います。
おいしい料理ができたから、ぜひ食べてみて。
素敵な振り付けを考えたから、ぜひ一緒に踊ってみて。
おもしろい公式を考えたから、一度考えてみて。
そんな感じでも、根源的な問いを語りたいと思います。
軽かったり重かったり。
いろんなタイプの入り口から、
根源的な問いを考えられる人間になりたいと思います。
人生の中で出合うクイズ。問題。
それには、答えのないものが多くあります。
たぶん、ほとんどの問いに正解がありません。
この会社に居続けるか、やめるか。
この人と結婚するか、しないか。
このプロジェクトに着手するか、しないか。
こんな一大決心のようなものに限らず、
電車で行くか、自転車で行くか、車で行くか。
飲みに行くか、家でごろごろするか、走りに行くか。
右に曲がるか、左に曲がるか、まっすぐ行くか。
そんな日常的な選択もたくさん。
そして、それらのほとんどに正解はないと思います。
正解もなければ、不正解もないと思います。
だから、何を選択しても良いと思っています。
何でも良いと思っています。
右に行こうが左に行こうが。
会社を辞めようが、居続けようが。
どっちでも良い。
どっちも正解だし、どっちも不正解。
そんな理解です。
ひとまず。
「なぁなぁ、おもろい話あんねん。」
的なノリで、根源的な話を出来るようになれると、
人生はもっと楽しくなると思います。
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