≪モンステラという植物。緑がつやつやです。≫
すっかり寒くなりました。
秋の北海道。
いや、初冬の北海道と言うべきでしょうか。
風はなくても、冷やされた外気と体温がせめぎ合っています。
夜の12時過ぎに、札幌駅を出て家路に。
自転車にまたがり、キコキコと進み始めます。
たばこの煙に紛れて、すぐには分かりませんでしたが、
自分の吐く息がうっすらと白くなっていることに気付きました。
強く吐くと、メガネがくもります。
もう、そんな季節です。
休日だった昨日、『耳で考える』という新書を見つけました。
養老孟司さんと久石譲さんの対談形式です。
ものすごくおもしろいです。
それは。
前回まで、「"論理"と"情緒"シリーズ」に関連付けて考えられそうに感じたので。
著者の2人は、「耳」と「目」をキーワードにいろいろと語っています。
中でもおもしろいと感じたのは。
「耳」と「目」という2項に、いろいろなアナロジーを見出している点。
例えば。
【身体器官】 耳 : 目
【哲学】 時間 : 空間
【物理】 運動 : 位置
【音楽】 リズム : ハーモニー
こういうアナロジーです。
これって。
他の言葉で表現すると。
「情緒」 と 「論理」 。
他には、 「流動」 と 「止住」 とも言い換えられそうです。
「自分は今、何をしているんだ?」という問いの属する領域が、
「耳」であり、「時間」であり、「リズム」である。
「自分は今、どこにいるんだ?」という問いの属する領域が、
「目」であり、「空間」であり、「ハーモニー」である。
そんな理解です。
「耳」は、有象無象の入り混じった混沌の世界と、人間の身体をつなぐゲートであり、
「目」は、整然とした美を追求する論理的な世界と、人間の身体をつなぐ扉。
そんな器官として、認識されているようです。
そして。
もっとおもしろいのは。
久石譲さんの言葉。
「リズムとハーモニーという、質の違う2つの要素をつなぐものが、メロディーである。」
という言葉。
これって。
人間の知性を語った中沢新一さんの考えと同型。
「人間には2つの知性がある。それが"論理"と"情緒"。
そして、それの協働作業のことをバイロジックと呼ぶ。」
同型的。
音楽の世界で言う、リズム ・ ハーモニー ・ メロディー。
学問の世界で言う、 情緒 ・ 論理 ・複論理(バイロジック)。
世の中には、こういう3者構造が、至る所に見つけられそうです。
自分の今いる世界における、3者構造は?
そんなことを考えようとすると、ものすごくわくわくしてきます。
社交ダンスの世界では、
ムーヴメント・シルエット・フィーリング。
社交ダンス教師の世界では、
インストラクター・競技選手・( ? )
といったところでしょうか。
こうやって、自分の生きている世界について、いろいろな世界の言葉をリンクさせて考えてみる、
ということは、とても心躍る営みだと思います。
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