『BIG ISSUE』という雑誌があります。
みなさん、ご存知でしょうか。
先月、札幌駅の高架下で売られているのを目にしました。
1冊300円。
うち160円が販売者の収入になるそうです。
ホームレス支援の一環で、
1991年にロンドンで始まった取り組みのようです。
日本では2003年から。
どんなものかと300円を握りしめ。
今回で3冊目。
なぜ買うか。
あえて理由を挙げるなら、いろいろです。
雑誌の内容がおもしろい。
自分もそこに参加したくなる。
連載したいとも思う。(けっこう本気)
売っている人の態度がとてもさわやかで気持ちが良い。
自分よりも20歳ぐらい上の体格の良い男性。
背を向けて去っていく自分に、
何度もありがとうございますと声を投げてくれる。
ホームレスの人を支援せねば!という気持ちも
ないこともない。
理由はいろいろです。
その中の記事から。
浜矩子さんの文章です。
「腹が減ってはハングリーになれない」。
(おお、うまいこと言うな〜)
「近頃の若者にはハングリー精神がないといわれる。今に始まってことではないが、このところ、この種の言い方が一段と声高になっているように思う。・・・
だが、ちょっと違うようにも思う。今の日本には、精神ならぬ肉体の問題として、本当にハングリーな状態に甘んじなければならない人々が増えている。・・・
「ハングリー精神」論者たちは、逆境は人を強くするという。だが、そんなことを、今、日本の豊かさのただ中で、貧困を噛みしめている人々に向かって誰が言えるか。・・・
ハングリーな肉体にハングリーな精神は宿らない。・・・」
(『BIG ISSUE』Vol.143 p.6)
とても共感しました。
結局は程度問題だと思います。
逆境を乗り越えろ!耐えろ!そうしないと強くなれないぞ!
そういう言葉が通用するにも限度がある。
そう理解しました。
ぼくは、がんばれ!がんばれ!の一本押しでぐいぐい来る人は苦手です。
ハングリーになる。シャキっとする。
野心を持つ。上を目指す。
程度の差はあれ、そんな気持ちは、
言われなくても誰もが持っているはず。
どんな場面にも普遍的に通用する叱咤激励は
ないと思っています。
そういうのは「悪性ストイック」だと思っています。
『BIG ISSUE』には、
他にもたくさんの興味深いコンテンツがあるのです。
これからもちょくちょくと。
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