という偉大な選手がいます。

ポーランド出身のナイスガイ。
社交ダンス、特に競技ダンスの世界にいる人で、
知らない人はいない程の超人です。
名パートナー、ジョアンナ・ルーニスとともに、
今もラテンアメリカン部門の世界のトップを走り続けています。
ほとばしる気迫に、一分の隙もない、まさにパーフェクトな踊り。
芸術というよりも、スポーツをみているよう。
身体の潜在力を極限まで引き出したような。
そんな強烈な印象を受けるダンサーです。
彼らの踊りを初めて生で見た時に、全身が硬直する感覚を覚えました。
「食い入るように見る」ということを直に経験した瞬間でした。
彼らの踊りに合わせて音楽がかかっているような。
彼らの踊りが先にあって、音楽が後からついてくるというような。
そんな感覚を覚えました。
ぼくの競技ダンス人生は、
彼らへの憧憬に彩られていたといっても過言ではありません。
それほどのインパクトを持った選手でした。
2人の体の入れ替わりや腕の使い方、
タイミングの取り方やフロアの使い方。
いろいろな点で真似しようとしていた気がします。
(他のトッププロに関する記事はこちらを参照ください。
一方、人類学という学問の世界に
(マリノフスキーと呼ばれる場合も多いです)
という大家がいます。

彼もポーランド出身で、主にイギリスで活躍した人類学者です。
人類学の世界では、もはや神格化さえされているほどの超大物です。
彼は「フィールドワーク」という研究の方法を世に広め、
現在の人類学の礎を築いたと言われています。
(この辺りの議論はもう少し複雑ですが、
今回は一般的に言われていることに説明を留めます。)
最近では人類学以外の学問分野でも、彼の名前、もしくは
「フィールドワーク」という言葉が浸透しつつあるようです。
人間の織りなす多様な営みをどのように記述するか、
どのように説明するか、自分の置かれた状況をどのように理解するか。
そういった種々の問いに対して、
後に機能主義と呼ばれることになる文化観、人間観を提示しました。
今後、自分が人類学を進めていく上で、
何度も対話すべき巨人でもあります。
さて、ともにポーランド出身のこの二人。
そして、名前のそっくりなこの二人。
一見、全く別分野の二人ですが、
ぼくのこれからの計画に欠くべからざる存在です。
そして、
2つの分野にまたがりながら、
それぞれに重なる部分も見落とさず、
何かを言葉にしていきたいと思っています。
コメントする