『ノートルダムの鐘』
醜いと言う理由で大勢の前で辱しめられたカジモト。
それに誰も何も言わない状況に異を唱えたエスメラルダ。
彼女自身、社会のはみ出しもの(と劇中でされていたジプシー)。
エスメラルダの「なぜ異なる者を憎むの?」という吐露。
多数派が行使する無言有言の圧力への対抗の物語として見ました。
『べしゃり暮らし』(森田まさのり 週刊ヤングジャンプ連載中)
芸人を目指す若者の話。
組むや組まないやの人間模様。
コンビ、トリオと形態の違いはあれど、
やっぱりおもしろいのは男と女の関係。
男と女の関係と言えば、社交ダンスも芸人も同じ。
『BUTTER!!!』(ヤマシタトモコ 月刊アフタヌーン連載中)
高校の社交ダンス部を舞台に繰り広げられる、
男の子と女の子の青春群像。
社交ダンスがテーマとなる作品はかなりレアです。

それにしても、
ペアでやる活動として、
芸人と社交ダンスは共通点が多いと思います。
『モノノ怪』
全部で5作のシリーズですが、中でも「のっぺらぼう」。
親の期待、嫁ぎ先の家族から押し付けられた役割。
目には見えないけど、確かにある周囲からの圧力。
それとどのように付き合うかがテーマとして伏流していました。
モノノ怪の語る次の言葉。
「人は数え切れないくらい多くのものに囲まれて生きている。見えないだけで、多くのものが周りにいる。しかし、人はそれを忘れてしまう。」
本当にそう思います。
そういう想像力を忘れないようにしたいと思います。
人ごみの中を走るように進んでいるときも、
自分が進むために道を空けてくれている人がいるかもしれない。
自分がたまたま空いたスペースを見つけて、
そこに滑り込んで進んでいる場合もあるだろうけど、
周りの人が「なんか必死で進んでいる人がいる」と、
自分を見つけてくれて、
スピードを緩めて道を譲ってくれているのかもしれません。
山下和美さんの描く
『不思議な少年』と同じぐらい大好きな作品です。
何より絵が良い!
紙芝居を見ているような進め方。
尺八ののびやかな音色に、
鼓が生むリズム。
うぐいすの鳴き声のような
小笛のさえずり。
もう大ファンです。
みなさんも、ぜひ♩
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