#36 誤表記の裏側-韓国・結婚・思考の軌跡3

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韓国に限らず、
日本人が良く訪れる国には、
日本人が理解しやすいように、
わざわざ日本語の表記が
施されている所がある。
 

レストランのメニューや、
お店の看板、
商品のパッケージや名所の案内。

 
でも。

それらの中には、
誤って表記されているものも少なくない。
 
というか、けっこう高い確率で
誤表記に出合うことができる。


この旅で出合った
書き間違いについて考えてみる。
 
例えばどんな書き間違いがあったのか、
そして書き間違うとはどういうことか。
 

そんなことを少し。 


例えば、

     「マッサーヅ」や「マサジ」。
 
マッサージのことだろう。
でも一文字換えたり、
伸ばす音を無くすだけで、
こんなにも印象が違う。
完全に別物に聞こえる。

他には、

     「サンドイシイ」。
 
喫茶店らしき看板の
サンドイッチの絵の横に書いてあったから、
サンドイッチのことだろう。

なんか、プロレスラーの名前みたい。

すごい体が大きくて、
相手を"サンド"するのが得意技とか。

砂(サンド)を投げつけるのが技の1つとか。
そんな技を持っている石井さん。


他にも、

     「牛カビ肉」。
 
焼肉屋のメニューだから、
牛カルビ肉のはず。
 
でも、カビ肉って・・・

飲食店ではまずくない?

 
例えば、

     「貝類いるいるある」。
 
たぶん、
貝類が"いろいろ"種類あるってことなんだろう。

でも、"いるいるある"って、
どんだけいることをアピールしたいねん・・・

 
他には、

「あんこうスープ」や
「タチウオの煮付け」に並んで、
「まだこのモッサル味村けた」。

たぶん、

真ダコを"モッサル"という
味付けにしたということなんだろうけど・・・

何でこれだけ文章やねん、とか、

"味村けた"って何かの村なん?、とか、

"モッサル"って、
"もっさり"味付けたみたいで、
ものすごい濃そうやな~とか、

突っ込みの練習になってありがたい(?)。
  
 
たぶん、
日本語にはあって韓国語には無い
発音のせいなんだろう。

 
自分がそういう性格だからなのか、
こういう部分にやたらと気が付いてしまう。
 
そして突っ込みを入れてしまう。

こういう所を発見して、
自分なら絶対に思い付かないような
文字の並びを見つけるのが楽しかったりする。

日本の職員がたくさんいるであろう空港ですら、
こういった例はたくさん発見できる。

 
今までは、
こういった誤表記は、
単なる現地の人の無知ゆえの産物だと思っていた。

 
でも。


今回、もしかしたら意図的に誤表記にしているんじゃないか
と思うものに出合った。

残念ながら、その写真は撮れなかったけど、
書き直しの張り紙をした上に
間違って書いているものにいくつも出合ったからだ。


そうやって見ると、

意外に、"この間違いありえへんやろ~"と、
突っ込まれることを期待して、
わざと間違えて表記しているのかもしれないな、
と思うようになった。
 

突っ込まれて、
"どれどれ"と、興味を持ってもらえることを狙って、
わざと間違って表記する。

実はそうなのかもしれない。
そんな裏側を想像してしまう。

 
南大門でお店を出している、
おっちゃんおばちゃん達が夜な夜な集まって、

     "どう間違えたら一番おもろいんやろ~?"

とか、
  
     "どう書いたら、突込みどころ満載になるんやろ~?"

なんて言いながら、
ウンウン考えていたりして。
 
焼酎を飲みながら各人が案を出し合って、
おもろいのを考えた人が
次の南大門市場の組合長になったりとか。

 
本当にそうなのかも。

というか、

そうであってほしいと思う。
ちょっと。


そう考えると、

     "おっ、うまいこと考えたな~"

とか、

     "これはベタやな~"


なんていう見方ができて、
誤表記に対して新しい楽しみ方ができる。

こうなると、
誤表記ではなくて新表記とでも言った方が
創造的かもしれない。

その中から、本家を"食って"、
今後の正式な名前として
定着するものも現れるかもしれない。

 
日本で「サンドイッチ」という言葉が消滅して、
「サンドイシイ」という言葉が定着したりして。

略して「イシイ」とか言われたりして。
「サンドイシイ」の由来が、
日本人の「イシイ」さんがサンドしたから、
とか言われるようになったりして。


そんなことを考えると楽しい。
 
 
逆に。

韓国からの観光客が
日本で書かれたハングル表記を見て、
"何やねんこれ~"
と言って楽しんでいることもあるかもしれない。

というか絶対あるはず。

 
そうやって想像するととても楽しい。

そんな言い間違いの例を
外国の人から教えてもらいたい。
 

自分には、絶対に思い付けない文字の配列。

そんなものに出合うと、
それがどんな姿をしているのかを想像して、
よく分からないけど楽しくなる。

本来の語順と照らし合わせて、
どっちの方がおもしろそうか、
使いやすそうか、
音の響きが美しいかを競わせたりしたり。

無意識にみんなそういうことをやっていて、
採用する人が多い言葉が生き残る。

 
たぶん、言葉はそうやって変化していくんだろう。

言葉の淘汰のされ方は、
きっとそういう過程なんだろうな。
 
 今回はこの辺でzzz

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