#49 "夢・収入・家庭"という目的2-社交ダンス教師という仕事6

 

昨日は、

社交ダンス教師という仕事を通して見出せる目的を
3つ挙げてみました。

  
     ①「競技会での成績」(夢)
    ②「営業成績」(収入)
    ③「家庭の構築・安定」

 
おそらく、表現が変わっても、
社交ダンス教師という仕事をしている人の目的意識は、
このうちのどれかに該当していると思います。


3つ全てを望む人が大多数だろうし、
そのうちのどれかを他よりも優先する人もいるでしょう。

この3つの関係は、
とてもとても入り組んでいるような気がします。


自分なりに、
この3者の関係を
整理してみたいと思います。


*************************************


社交ダンス教室の営業時間は、
12時から21時までのところが多いです。
 

従って、

所属する教師の勤務時間もそれに重なるか、
その前後30分くらいになります。

 
競技選手は、

競技会での成績向上を目指して、
その前後に練習時間を設けています。
 

ぼくも競技選手です。
 
だから、

その前後に練習時間を設ける必要があります。
大いにあるのです。

 
特に今は、

サマーパーティーを控えているし、
選手会主催のチャリティーフェスティバルも控えています。

それぞれに自分の出番を用意してもらい、
ソロのデモンストレーションや、
フォーメーションの練習の他、
当日までに用意しなければならない仕事がいくつもあります。

練習を含め、
ダンスの仕事に割く時間が
一年の中でも多い時期が今なのです。 

 
休みが日曜日しかなく、
毎日の勤務時間外に練習したとします。
 
単純に考えて、

営業時間プラス練習時間で、
家に帰れば寝るだけの時間しか
残されていないことになります。

他の活動をしたければ、
そこからさらに睡眠時間を削るしかない。
 

ウィークデーの勤務時間が固定されている以上、

そして、

練習時間を確保しなければならない以上、
睡眠時間を削るのが必然的な帰結。

 
少し、理屈っぽいけど、
ここで整理してみたいと思います。


   $$$$$$$$$$$$$$$$
 
      「営業成績」(②)を上げる
 
     ←競技会での成績を上げる
      (この過程には、自分の技術の向上を伴う)

     ←練習時間を多く確保する

     ←睡眠時間を必要最小限に削る
             +
       パートナーと近い距離にいる

   
    (ここでの「←」は、「~のためには」と読み替えてください...)


   $$$$$$$$$$$$$$$$$$


このチャートは、
とても当たり前のことです。
 
となると、

パートナーと近い距離にいる、
すなわち恋仲、夫婦であるならば、
練習時間も多く確保できて、
競技会での成績の向上にもつながり、

最終的には営業成績の向上にもつながる、
ということが言えるのでしょう。

この仕事を続けている上の世代の先生方は、
みんなこの図式に則ってこれまでやってきたはずです。 


しかし、

この最終目標を

         「家庭の構築・安定」

というものに、置き換えたらどうなるでしょうか。
 

ぼくは、

この③「家庭の構築・安定」、つまり、
人生のパートナーとの出会い、交流の深化を、

②「営業成績」の向上よりも
優先したいと思っています。

するとチャートは、


   $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$


       「家庭の構築・安定」(③)
     
     ←出会いの場を多く持つ
 
     ←自由な時間を作る

     ←勤務時間外の労働を減らす
      (もしくは勤務時間そのものを減らす)


   $$$$$$$$$$$$$$$$$$


となります。


ちなみに、夫婦の場合は、


   $$$$$$$$$$$$$$$$$$


      「家庭の構築・安定」(③)

    ←②「営業成績」の向上(収入アップ)
 
    ←①「競技会の成績」の向上+それ以外の営業努力
 
    ←練習時間を多く確保する


   $$$$$$$$$$$$$$$$$$$


となって、

「おひとり様」の場合より、
無駄な時間と費用が節約できる。

(「おひとり様」の場合、
人生のパートナーと出会うための時間を作るために、
練習時間を減らす必要があり、
交流にかかる費用も発生する。)
 

①「競技会の成績」

という夢を追いかけることが、

②「営業成績」の向上につながり、
最終的に、③「家庭の構築・安定」につながる、

という図式になっています。

3者が密接に関連しています。


つまり、

競技会に向けて一緒に練習するパートナーが、
恋人、夫婦ではない競技選手としては、

そんな場合でも「競技会の成績」を向上させるために、
練習時間を最大限多く確保しなければならないのです。


しかし、それでは、

「家庭の構築・安定」を得るために必要な、
人生のパートナーとの出会いのチャンスが減っていく。
自分の人生のために自由に使える時間が減っていく。


そうじゃないでしょうか。


先に見たように、

①「競技会の成績」は、
②「営業成績」を上げるための手段、

という面を持っています。

と同時に、

パートナーとともに追いかけていく夢、

という面も持っています。


果たして、その夢は、

恋人でもなく奥さんでもない相手と、
毎日の濃密な時間を共有してまで
追いかけなければならないものなのか。
追いかけていきたいものなのか。
 
「おひとり様」は、
いつもその問いとの闘いです。


         ②「営業成績」に直結するから、
         ①「競技会の成績」は向上させておきなさい。
          そのための練習をしておきなさい。


それは、

安定したスタジオ経営を望む経営者の要望であり、
今後も競技選手として輝きたいと願う
自分自身の内なる声でもあります。 
 
 
上の整理は、
「今」という時間軸に固定されたものです。


だから、

「③「家庭の構築・安定」のための出会いは、
いつ訪れるか分からないし、
どんなに忙しくても出会いは偶然に起こることもあるから、
自分から慌てて活動しなくても良い。

それよりも、生活していくためには、
②「営業成績」の向上を目指して、
そのための①「競技会の成績」の向上に向けた
自分1人の練習時間を増やす方が、現実的ではないのか。」


という意見に対しては、
応えられません。

 
当面、この意見には、

「その偶然の出会いの確率を上げるために、
①「競技会の成績」向上を諦めて、練習時間を減らして、
勤務時間が終わったら別の活動をするために退社する。
最終的には勤務条件を変更する。」

と応えるしかないと思います。


        ②「営業成績」―①「競技会の成績」(練習時間の確保)


という、
ワークの枠を飛び出すこと。
 
それが、
今の時代の
働き方のスタイルになっても良いと思います。
 
 
今は、

社交ダンス教師が
長期的に仕事を続けるための3要素を
自分なりに設定して、
この仕事の美点、限界点なんかを考察している気がします。

 
とてもおもしろいと思います。
 
こんなことは、
実際にこの世界で生きてみないと
分からないと思います。


そして、

自分の問題意識と今の現状を突き合わすことで、
何かの視点が立ち上がってくる。
 
ルーティンワークのように、
目の前の仕事をただこなすよりも、

「これおもしろいな~」とか、
「この閉塞感は何だろう?」とか、
「おれはこの仕事に就いて何をやりたかったんだろうか?」とか、

いろんなことを考えて、確認して、
思考を進めていく方が、
生きていて断然おもしろいと思います。


「社交ダンス教師という仕事は、
こんな仕組みになっているんだな~」

ということが、少し分かってきた気がします。


おもしろさやしんどさ。
 
他の仕事との違いや共通点(たぶんだけど)。
 
 
そんなことを、
自分の感覚に即して考えてみる。
 
そして、それを言葉に結晶化する。


我ながら、
良い遊びを思い付いたと思います。

 今回はこの辺でzzz

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