昨日は、
社交ダンス教師という仕事を通して見出せる目的を
3つ挙げてみました。
①「競技会での成績」(夢)
②「営業成績」(収入)
③「家庭の構築・安定」
おそらく、表現が変わっても、
社交ダンス教師という仕事をしている人の目的意識は、
このうちのどれかに該当していると思います。
3つ全てを望む人が大多数だろうし、
そのうちのどれかを他よりも優先する人もいるでしょう。
この3つの関係は、
とてもとても入り組んでいるような気がします。
自分なりに、
この3者の関係を
整理してみたいと思います。
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社交ダンス教室の営業時間は、
12時から21時までのところが多いです。
従って、
所属する教師の勤務時間もそれに重なるか、
その前後30分くらいになります。
競技選手は、
競技会での成績向上を目指して、
その前後に練習時間を設けています。
ぼくも競技選手です。
だから、
その前後に練習時間を設ける必要があります。
大いにあるのです。
特に今は、
サマーパーティーを控えているし、
選手会主催のチャリティーフェスティバルも控えています。
それぞれに自分の出番を用意してもらい、
ソロのデモンストレーションや、
フォーメーションの練習の他、
当日までに用意しなければならない仕事がいくつもあります。
練習を含め、
ダンスの仕事に割く時間が
一年の中でも多い時期が今なのです。
休みが日曜日しかなく、
毎日の勤務時間外に練習したとします。
単純に考えて、
営業時間プラス練習時間で、
家に帰れば寝るだけの時間しか
残されていないことになります。
他の活動をしたければ、
そこからさらに睡眠時間を削るしかない。
ウィークデーの勤務時間が固定されている以上、
そして、
練習時間を確保しなければならない以上、
睡眠時間を削るのが必然的な帰結。
少し、理屈っぽいけど、
ここで整理してみたいと思います。
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「営業成績」(②)を上げる
←競技会での成績を上げる
(この過程には、自分の技術の向上を伴う)
←練習時間を多く確保する
←睡眠時間を必要最小限に削る
+
パートナーと近い距離にいる
(ここでの「←」は、「~のためには」と読み替えてください...)
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このチャートは、
とても当たり前のことです。
となると、
パートナーと近い距離にいる、
すなわち恋仲、夫婦であるならば、
練習時間も多く確保できて、
競技会での成績の向上にもつながり、
最終的には営業成績の向上にもつながる、
ということが言えるのでしょう。
この仕事を続けている上の世代の先生方は、
みんなこの図式に則ってこれまでやってきたはずです。
しかし、
この最終目標を
「家庭の構築・安定」
というものに、置き換えたらどうなるでしょうか。
ぼくは、
この③「家庭の構築・安定」、つまり、
人生のパートナーとの出会い、交流の深化を、
②「営業成績」の向上よりも
優先したいと思っています。
するとチャートは、
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「家庭の構築・安定」(③)
←出会いの場を多く持つ
←自由な時間を作る
←勤務時間外の労働を減らす
(もしくは勤務時間そのものを減らす)
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となります。
ちなみに、夫婦の場合は、
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「家庭の構築・安定」(③)
←②「営業成績」の向上(収入アップ)
←①「競技会の成績」の向上+それ以外の営業努力
←練習時間を多く確保する
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となって、
「おひとり様」の場合より、
無駄な時間と費用が節約できる。
(「おひとり様」の場合、
人生のパートナーと出会うための時間を作るために、
練習時間を減らす必要があり、
交流にかかる費用も発生する。)
①「競技会の成績」
という夢を追いかけることが、
②「営業成績」の向上につながり、
最終的に、③「家庭の構築・安定」につながる、
という図式になっています。
3者が密接に関連しています。
つまり、
競技会に向けて一緒に練習するパートナーが、
恋人、夫婦ではない競技選手としては、
そんな場合でも「競技会の成績」を向上させるために、
練習時間を最大限多く確保しなければならないのです。
しかし、それでは、
「家庭の構築・安定」を得るために必要な、
人生のパートナーとの出会いのチャンスが減っていく。
自分の人生のために自由に使える時間が減っていく。
そうじゃないでしょうか。
先に見たように、
①「競技会の成績」は、
②「営業成績」を上げるための手段、
という面を持っています。
と同時に、
パートナーとともに追いかけていく夢、
という面も持っています。
果たして、その夢は、
恋人でもなく奥さんでもない相手と、
毎日の濃密な時間を共有してまで
追いかけなければならないものなのか。
追いかけていきたいものなのか。
「おひとり様」は、
いつもその問いとの闘いです。
②「営業成績」に直結するから、
①「競技会の成績」は向上させておきなさい。
そのための練習をしておきなさい。
それは、
安定したスタジオ経営を望む経営者の要望であり、
今後も競技選手として輝きたいと願う
自分自身の内なる声でもあります。
上の整理は、
「今」という時間軸に固定されたものです。
だから、
「③「家庭の構築・安定」のための出会いは、
いつ訪れるか分からないし、
どんなに忙しくても出会いは偶然に起こることもあるから、
自分から慌てて活動しなくても良い。
それよりも、生活していくためには、
②「営業成績」の向上を目指して、
そのための①「競技会の成績」の向上に向けた
自分1人の練習時間を増やす方が、現実的ではないのか。」
という意見に対しては、
応えられません。
当面、この意見には、
「その偶然の出会いの確率を上げるために、
①「競技会の成績」向上を諦めて、練習時間を減らして、
勤務時間が終わったら別の活動をするために退社する。
最終的には勤務条件を変更する。」
と応えるしかないと思います。
②「営業成績」―①「競技会の成績」(練習時間の確保)
という、
ワークの枠を飛び出すこと。
それが、
今の時代の
働き方のスタイルになっても良いと思います。
今は、
社交ダンス教師が
長期的に仕事を続けるための3要素を
自分なりに設定して、
この仕事の美点、限界点なんかを考察している気がします。
とてもおもしろいと思います。
こんなことは、
実際にこの世界で生きてみないと
分からないと思います。
そして、
自分の問題意識と今の現状を突き合わすことで、
何かの視点が立ち上がってくる。
ルーティンワークのように、
目の前の仕事をただこなすよりも、
「これおもしろいな~」とか、
「この閉塞感は何だろう?」とか、
「おれはこの仕事に就いて何をやりたかったんだろうか?」とか、
いろんなことを考えて、確認して、
思考を進めていく方が、
生きていて断然おもしろいと思います。
「社交ダンス教師という仕事は、
こんな仕組みになっているんだな~」
ということが、少し分かってきた気がします。
おもしろさやしんどさ。
他の仕事との違いや共通点(たぶんだけど)。
そんなことを、
自分の感覚に即して考えてみる。
そして、それを言葉に結晶化する。
我ながら、
良い遊びを思い付いたと思います。
今回はこの辺でzzz
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